問1 ガスの供給方式に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)導管とは、特定製造所の最終バルブの出側から各需要家のガスの入側までをいう。
(2)一般に、道路に平行して敷設する導管を本支管という。
(3)本支管から分岐し、使用者が所有又は占有する土地と道路との境界線に至るまでの導管を供給管という。
(4)使用者が所有又は占有する土地と道路との境界線から、ガス栓の入側までの導管を内管という。
(5)メーターガスの出側からガスの入側までの導管を灯外内管という。
答え(5)
メーターガスの出側からガスの入側までの導管を灯内内管という。
問2 低圧ガスを通ずる導管において、導管の内径、圧力損失、ガス比重がすべて同じで、導管延長を0.5倍とするとき、輸送能力(ガス流量)はX倍となった。Xの値として最も近い値はどれか。ただし、計算には次式を用いる。
Q = 0.707×√((H×D⁵) / (9.80665×S×L))
ここで、
Q:ガス流量(m³/h)
D:導管の内径(cm)
H:圧力損失(Pa)
S:ガス比重(空気を1とする)
L:導管延長(m)
(1)0.5 (2)1.4 (3)2 (4)4 (5)8
答え(2)1.4
QはLの逆数の平方根に比例するので
Q = 1 / √L
導管延長Lを0.5倍にした場合:
Qの変化倍率 = 1 / √(0.5)
= 1 / 0.707
≒ 1.414
問3 LPガス用整圧器に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)整圧器の附属装置には、遮断装置、不純物除去装置、自記圧力計、昇圧防止装置がある。
(2)分解点検等により整圧器を停止することがあるので、個別に作動できる整圧器を2基並列に設置した。
(3)整圧器は、整圧器出口で2.3~3.3kPaの圧力を保持できるものを選定した。
(4)整圧器には、入口圧力を記録できる自記圧力計を取り付けなければならない。
(5)7kPa±1.4kPaで作動する安全装置が整圧器に内蔵されているので、昇圧防止装置は設置しなかった。
答え(4)
整圧器には、出口圧力を記録できる自記圧力計を取り付けなければならない。
問4 LPガス用ガスメーターに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)膜式ガスメーターは、120m³/h以下の計量に使用されている。
(2)超音波式ガスメーターは、膜式ガスメーターと比較して小型・軽量化が実現され、ガス遮断後の復帰安全確認時間も短縮されている。
(3)簡易ガス用マイコンメーターには、マイコン制御部、表示装置、流量センサー、圧力センサー、感震器、遮断弁等が組み込まれている。
(4)回転子式ガスメーターは、設置後の維持管理が不要である。
(5)回転子式ガスメーターは、大流量では膜式ガスメーターに比べて設置スペースが小さい。
答え(4)
回転子式ガスメーターは、設置後に潤滑油の交換等の維持管理が必要である。
問5 導管の材料と接合に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)ポリエチレン管のエレクトロフュージョン接合の種類には、ソケット融着とバット融着がある。
(2)鋼管用の機械的接合は、主として口径100A以下の接合方法として用いられ、抜け出し防止機能を有しているため耐震性能が高い。
(3)フレキ管の材質はステンレスであり、耐食耐久性に優れている。
(4)ダクタイル鋳鉄管(球状黒鉛鋳鉄管)は、ねずみ鋳鉄(片状黒鉛鋳鉄管)に比べて高い強度を有する。
(5)露出配管として使用する塩化ビニル被覆鋼管は、耐候性に優れている。
答え(1)
ポリエチレン管のエレクトロフュージョン接合の種類には、ソケット融着とサドル融着がある。
問6 低圧導管の気密試験に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)管内の試験圧力を最高使用圧力で行った。
(2)管内圧力を試験圧力に保ち、発泡液を継手部に塗布し、泡が認められないことを確認した。
(3)管内圧力を試験圧力に保ち、試験に用いるガス濃度が2.0%以下で作動するガス検知器を使用して当該検知器が作動しないことを確認した。
(4)被試験部分の容積が1m³未満であったので、電気式ダイヤフラム型圧力計を用いて気密保持時間を2分間とした。
(5)なるべく気温や室温の変化の影響を受けないよう気密試験を実施した。
答え(3)
管内圧力を試験圧力に保ち、試験に用いるガス濃度が0.2%以下で作動するガス検知器を使用して当該検知器が作動しないことを確認した。
問7 埋設ガス導管の腐食に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)土中のガス導管の腐食は、土中の水分を媒介として生じる電気化学反応が主な原因である。
(2)土中のガス導管は、陽極部から陰極部に向かって電流が流出し、腐食することがある。
(3)ミクロセル腐食は、ガス導管の表面に比較的均一な腐食を引き起こす。
(4)コンクリート/土壌マクロセル腐食は、土中のガス導管が陽極部となり、腐食を引き起こす。
(5)電食は、土壌中に自然に流れている電流の一部がガス導管の表面から流入し、再び土壌中に流出する部分で激しい腐食を引き起こす。
答え(5)
電食は、土壌中に人為的に流れている電流の一部がガス導管の表面から流入し、再び土壌中に流出する部分で激しい腐食を引き起こす。
問8 導管等の維持管理に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)サンドブラスト現象が発生すると、土砂まじりの噴流がガス導管の管壁を貫通して管内へ多量の水が浸入することがある。
(2)通風が不十分な場所であったため、排風機で完全に換気を行って、酸素濃度が18%以上であることを確認したうえで作業にかかった。
(3)センサー式の携帯用ガス識別器は、センサーの選択によりメタン、LPガス等のガス識別ができる。
(4)せん孔、プラグの取外し、バッグの挿入、取出し工事等を行う場合は、ブロー工法を採用する等、せん孔口等から噴出するガスを最小限にするように努める。
(5)マイコンメーターからガス栓までの漏えい検査として、マイコンメーターの微少漏えい警告表示の有無を確認した。
答え(4)
せん孔、プラグの取外し、バッグの挿入、取出し工事等を行う場合は、ノーブロー工法を採用する等、せん孔口等から噴出するガスを最小限にするように努める。
問9 地震対策に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。
イ 新設本支管については、鋼管(機械的接合・溶接接合)、ポリエチレン管等の耐震性を有するものを使用する。
ロ 管理用導管図は、平常時より整備しておく。
ハ 地震発生時に、被害状況に応じた災害対策本部を設置し、緊急措置活動を行う。
ニ ガス供給が停止した場合は、供給停止需要家に対し供給停止等の広報を行う。
ホ 災害対策本部は、被害調査等の結果から、救援要請の検討、復旧作業組織の編成、資機材の調達・輸送等の復旧計画を策定する。
(1)1 (2)2 (3)3 (4)4 (5)5
答え(5)5
全て正しい。