2021年度 丙種 供給 過去問クイズ(一問一答形式) ガス主任技術者試験

問1 ガスの供給方式及び供給計画に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

⑴ 低圧供給方式とは、特定製造所内から需要家の使用圧力で直接供給する方式である。

⑵ ハウスガバナー方式は、各需要家先まで圧力の高いガスを供給し、需要家個々に減圧する供給方式であり、低圧供給方式に比べ導管口径を小さくすることができる。

⑶ 内管のうち、使用者が所有又は占有する土地と道路との境界線からメーターガス栓までを灯内内管という。

⑷ 家庭用需要家1戸あたりのガス需要量を推定するには、使用ガス機器が判明している場合、一般に設計対象器具のガス消費量の合計に器具別同時使用率0.7を乗じる。

⑸ 計算式で導管口径を求める場合に、一般に中間圧(二段減圧)供給方式ではコックス氏の式が用いられる。 

答え

答え3

内管のうち、使用者が所有又は占有する土地と道路との境界線からメーターガス栓までを灯外内管という。

問2 低圧ガスを通ずる導管において、内径100mm、延長60mの導管A及び内径200mm、延長Xmの導管Bがあって、ガス比重及び圧力損失が同じ場合、導管Aと導管Bの輸送能力(ガス流量)を等しくするXとして最も近い値はどれか。ただし、計算には次式を用いる。

Q=0.707×√HD^5/√9.80665×SL

ここで、

Q:ガス流量(m^3/h)

D:導管の内径(cm)

H:圧力損失(Pa)

S:ガス比重(空気を1とする)

L:導管延長(m)

⑴ 120 ⑵ 240 ⑶ 480 ⑷ 960 ⑸ 1920

答え

答え5

Q=0.707×√HD^5/√9.80665×SLより

=0.707×√H×10^5/√9.80665×S×60=0.707×√H×20^5/√9.80665×S×X

X=1920 m

問3 LPガス用整圧器に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

⑴ 整圧器本体の耐圧部分は、仕様書により一次側最高使用圧力の1.5倍以上の圧力に耐えるものであることを確認した。

⑵ 導管内の水分を除去するため、不純物除去装置を整圧器の一次側に設置した。

⑶ 7kPa±1.4kPaで作動する安全装置が整圧器に内蔵されているので、昇圧防止装置は設置しなかった。

⑷ 専用の収納庫に設置し、外部からの衝撃等に対する防護措置を講じた。

⑸ ガス需要量の変動があっても、二次側圧力を所定の圧力に保持できるものを選定した。

答え

答え2

導管内のダスト等を除去するため、不純物除去装置を整圧器の一次側に設置した。

問4 ガスメーターに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

⑴ 使用最高圧力が10kPaを超えるガスメーターは、計量法に定める検定検査の適用外となる。

⑵ 一般に、家庭用等の小流量の計量には膜式ガスメーターが、工業用等の大流量の計量には回転子式ガスメーターが用いられる。

⑶ ガスメーター設置後のガス器具の変更等を考慮して、需要量の1.2倍以上の使用最大流量のガスメーターを選定する事が望ましい。

⑷ 回転子式ガスメーターは、設置後に潤滑油の交換等の維持管理が必要である。

⑸ マイコンメーターには、合計流量オーバーや内管での少量漏れ検知による遮断機能がある。

答え

答え5

マイコンメーターには、合計流量オーバーや内管での少量漏れ検知による警報機能がある。

問5 導管の設計と施工に関する次の記述のうち、いずれも誤っているものの組合せはどれか。

イ ポリエチレン管のガスの遮断にスクイズカッターを用いた。

ロ 鋼管とポリエチレン管を接合する際にポリエチレン管-鋼管用メカニカル継手を使用した。

ハ ダクタイル鋳鉄管接合部の防食措置として、継手部も含め管全体をポリエチレンスリーブで覆った。

二 需要家ガス需要量を算出し、ガスメーターを除いた配管の圧力損失が150Pa以上になるように供内管の口径を決定した。

ホ LPガスによる低圧供給方式の気密試験を、管内圧力3.2kPa以上で行った。

⑴イ、ニ ⑵イ、ホ ⑶ロ、ニ ⑷ハ、ホ ⑸ニ、ホ

答え

答え1

イ ×

ポリエチレン管のガスの遮断にスクイズオフを用いた。

二 ×

需要家ガス需要量を算出し、ガスメーターを除いた配管の圧力損失が150Pa以下になるように供内管の口径を決定した。

問6 腐食及び防食に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

⑴ ミクロセル腐食は、管の表面に比較的均一な腐食を引き起こす。

⑵ 一般に、土壌比抵抗1000Ω•cmを超える土壌では腐食が大きいといわれている。

⑶ コンクリート埋設部及び貫通部の配管には、塗装等の防食措置を施す。

⑷ 電気防食が達成されたときの電位を防食電位と呼び、鉄の場合-850mV(飽和硫酸銅電極基準)である。

⑸ 流電陽極法は、土中に設置した陽極と埋設導管を電線で結び、陽極金属との電池作用により埋設導管の防食を行う方法である。

答え

答え2

一般に、土壌比抵抗1000Ω•cm以下の土壌では腐食が大きいといわれている。

問7 導管の維持管理に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

⑴ 導管からの漏えいは、管体又は接合部の腐食、亀裂、折損や接合部のゆるみ等により発生し、このうち発生件数が多いのは接合部のゆるみである。

⑵ 更生修理工法は、導管の継手、管体部の機械的強度を向上させ、損傷を修理することを目的とした工法である。

⑶ 需要家敷地内の他工事管理において、建築、設備業者に対し、万一損傷した場合の二次災害防止のための措置を記載した注意チラシ等を配付する。

⑷ サンドブラスト現象が発生すると、土砂まじりの噴流がガス導管の管壁を貫通して管内へ多量の水が浸入し、ガスの流れを阻害する。

⑸ パイプロケーターは、埋設管の位置及び深さを地上から検知するもので、一般に用いられているのは電磁誘導法の原理によるものである。

答え

答え2

更生修理工法は、使い続けた結果、摩耗、経年変化などによる機械・装置・設備の性能劣化を回復させる修理のための工法であり、導管の継手、管体部の機械的強度を向上を目的とした工法ではない。

問8 漏えい検知用工具計器類に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

⑴ 気体熱伝導式ガス検知器は、数ppmから1vol%の低濃度ガス検知に適している。

⑵ 検知管式ガス検知器は、検知管を交換することによってプロパンのみだけでなく、一酸化炭素やエチレン等を検出することができる。 

⑶ センサー式の携帯用ガス識別器は、センサーの選択によりメタン、LPガス等の識別ができる。

⑷ 水素炎イオン化式ガス検知器(FID)は、ガス比重が1より小さい場合のみ使用され、一般に地中埋設管からの漏えいを地上面から測定する。

⑸ ボーリングバーは、ガス導管の漏えい検査を行う際、土中に穴をあける工具として用いられる。

答え

答え1

気体熱伝導式ガス検知器は、0~100vol%の濃度のガス検知に適している。

問9 地震対策に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

⑴ 大規模な団地では効率的な復旧作業と早期の供給再開のために、導管網のブロック化が有効である。

⑵ 需要家ごとにガスが遮断できるマイコンメーター、メーターガス栓等を設置する。

⑶ 液状化による著しい地盤変状や盛土崩壊等による被害の可能性のある団地を、あらかじめリスト化しておく。

⑷ 復旧作業は、需要家ガス設備の復旧を最優先として、導管、特定製造所の順に行う。

⑸ 地震時の広報活動は、二次災害の防止、需要家の不安解消、復旧作業の円滑な推進のために行う。

答え

答え4

復旧作業は、特定製造所の復旧を最優先として、導管、需要家ガス設備の順に行う。