ガス主任技術者試験論述問題(法令)の「保安規程」に関する問題の解答例です。
ぜひ参考にしていただければと思います。
出題例
「保安規程」に関して、ガス事業法で規定されている目的と内容、及び省令に規定されている「保安規程」に定めるべき事項ついてそれぞれ要点を述べよ。
加点対象の文章(20~25点/35点)
論述試験の採点方法は残念ながら非公表ですが、下記の文章を書くとおそらく35点中20~25点を取ることができます。
☆がついている文章が加点対象になります。
1.保安確保のための基本的な考え
☆国の関与を最小限にとどめ、ガス事業者の自己責任を原則とする「自主保安体制」が基本的な考えである。
☆「自主保安体制」の柱となるものが「保安規程」と「ガス主任技術者制度」である。
2.保安規程の目的
☆ガス工作物の工事・維持・運用に関する保安確保の方法の具体化。
3.保安規程に関する規定内容
☆①ガス事業者は保安規程を定め、事業の開始前に経済産業大臣へ届け出ること。
☆②ガス事業者は、保安規程を変更した時は遅滞なく経済産業大臣へ届け出ること。
☆③経済産業大臣は、保安確保のため必要な場合は、保安規程を命ずることができる。
☆④ガス事業者及び、その従事者は、保安規程を守ること。
⑤保安規程に定める事項(13個)
☆⑴保安の業務を管理する者の職務・組織
☆⑵保安教育
☆⑶保安のための巡視・点検・検査
☆⑷保安に関する記録
☆⑸保安規程違反者に対する措置
☆⑹ガス主任技術者の代行者
☆⑺ガス工作物の工事以外の工事に伴う導管の管理
☆⑻ガス工作物の運転・操作
☆⑼ガス工作物の運転・操作を管理する電子機器に係るサイバーセキュリティの確保
☆⑽導管の工事方法
☆(11)導管工事現場の保安監督体制
☆(12)災害などの非常時の措置
☆(13)その他災害に関する必要な事項
☆⑥電気事業法が適用されるガス工作物⑤の1~12の事項を定めなくてもいい
解答例
保安確保のための基本的な考えは、国の関与を最小限にとどめ、ガス事業者の自己責任を原則とする「自主保安体制」が基本的な考えである。「自主保安体制」の柱となるものが「保安規程」と「ガス主任技術者制度」である。
保安規程では、ガス工作物の工事・維持・運用に関する保安確保の方法の具体化を目的としている。
保安規程で規程されている内容では、ガス事業者は保安規程を定め事業の開始前に経済産業大臣へ届け出ること、ガス事業者は保安規程を変更した時は遅滞なく経済産業大臣へ届け出ること、経済産業大臣は保安確保のため必要な場合は保安規程を命ずることができる、ガス事業者及びその従事者は保安規程を守ること、などがある。
保安規程では、保安の業務を管理する者の職務・組織、保安教育、保安のための巡視・点検・検査、保安に関する記録、保安規程違反者に対する措置、ガス主任技術者の代行者、ガス工作物の工事以外の工事に伴う導管の管理、ガス工作物の運転・操作、導管の工事方法、導管工事現場の保安監督体制、災害などの非常時の措置、その他災害に関する必要な事項を定める必要がある。また、電気事業法が適用される場合は上記の事項を定めなくてもいい。