ガス主任技術者試験丙種の製造科目で過去に出題された問題の中から9問抜粋し、Web上で解答できる無料クイズサイトを作成しました。
問1 ガス発生設備に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
⑴ 自然気化方式における、容器設置本数の算定に使用する50kg容器のガス発生能力は、残液量50%の場合のものである。
⑵ 自然気化方式において、実需要が能力算定時の需要より多い場合には、容器交換時に予備側容器の残液量が50%以下になっていることがある。
⑶ 自然気化方式において、供給圧力が予測最低圧力を下回っている場合は、調整器の能力不足の可能性もある。
⑷ バルク貯槽の貯蔵能力は、ガス発生に必要な充てん時の残液量を考慮し、ピーク月1日平均ガス需要量の3日分以上になるよう算定するのが望ましい。
⑸ 強制気化装置は、最高ピーク時ガス需要量の1.3倍以上のガス発生能力のものが必要である。
答え5
強制気化装置は、最高ピーク時ガス需要量の1.5倍以上のガス発生能力のものが必要である。
問2 特定製造所に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
⑴ 特定ガス発生設備及び調整装置が障壁構造のボンベハウス内に設置され、入口が施錠されている場合には、公衆がみだりに特定製造所内に入るおそれがないことから、さく、へい等が設けられているものとみなされる。
⑵ 貯蔵能力3,000kg未満の容器の外面から第2種保安物件までの離隔距離は、障壁を有しない場合11.31m以上とする。
⑶ 充てんのため従来型バルクローリーを停車する場所から、第1種保安物件までの離隔距離は、10m以上とする。
⑷ ガス又は液化ガスを通ずる特定ガス工作物(配管を除く。)と火気設備との離隔距離8m以上を確保できない場合は、高さ2m以上の防火壁等を設けて水平迂回距離を離隔距離以上とする。
⑸ 貯蔵能力が2t以下のバルク貯槽の場合には、能力単位B-10以上の消火器を2個以上その周囲の安全な場所に設置する。
答え3
充てんのため従来型バルクローリーを停車する場所から、第1種保安物件までの離隔距離は、15m以上とする。
問3 バルク貯槽に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
⑴ バルク貯槽の耐圧部材は、最高使用圧力、最高及び最低使用温度に耐える機械的性質を有する材料とした。
⑵ バルク貯槽の設計圧力は、温度48°CにおけるLPガスの飽和蒸気圧又は常用の温度における最高使用圧力のいずれか大きい方とした。
⑶ バルク貯槽の液取出弁からLPガスを送り出すための液配管に、ガス漏えいの拡大防止を図るため緊急遮断装置を設けた。
⑷ 地上設置式バルク貯槽の安全弁に放出管を設け、その開口部の位置は、貯槽頂部の高さとした。
⑸ 地上設置式バルク貯槽を、地面から5cm以上高い堅固で平坦なコンクリート盤で舗装した水平な場所に設置した。
答え4
地上設置式バルク貯槽の安全弁に放出管を設け、その開口部の位置は、貯槽頂部のより10cm以上の高さとすること。
問4 LPガスを取り扱う場所の、電気設備に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
⑴ LPガスの貯槽の液面上部空間を、第1類危険箇所という。
⑵ 確実な機械的換気装置により、LPガスが滞留しないようにしてあるが、その換気装置に異常又は事故を生じた場合は、危険となる箇所を第2類危険箇所という。
⑶ LPガスなど爆発性ガスは、ガスの危険度に応じて、発火度及び爆発等級が定められている。
⑷ 密閉した容器又は設備内に封じられたLPガスが、その容器又は設備が事故のため破損した場合又は操作を誤った場合に漏えいして危険となる箇所を第2類危険箇所という。
⑸ 耐圧防爆構造とは、全開構造であって可燃性ガスが容器の内部に侵入して爆発を生じた場合、当該容器が爆発圧力に耐え、かつ、爆発火炎が当該容器の外部のガス又は蒸気に点火しないようにした構造をいう。
答え1
LPガスの貯槽の液面上部空間を、特別危険箇所という。
問5 LPガスに用いられる調整装置に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
⑴ 二段減圧式二次用調整器の閉そく圧力とは、二次用調整器からのガスの流出がない状態での出口圧力をいう。
⑵ 自動切替式分離型調整器は、一次用調整器と二次用調整器とが配管によって連結されているものである。
⑶ 単段式低圧調整器の最大開そく圧力は、3.50kPaである。
⑷ 調整器の調整能力は、入口側圧力及び調整圧力の定められた範囲内で、1時間に減圧することができるLPガスの質量(kg/h)で示される。
⑸ 二段減圧式一次用調整器は、出口圧力が所定の範囲でガスを放出する安全装置を設けている。
答え5
二段減圧式二次用調整器は、出口圧力が所定の範囲でガスを放出する安全装置を設けている。
問6 特定ガス発生設備の地震対策に関する次の記述のうち、誤っているものの組合せはどれか。
イ 50kg容器方式において、高圧ホースをガス放出防止機能付のものに交換した。
ロ 50kg容器方式において、ボンベハウス床面は平滑にした。
ハ 50kg容器方式において、容器転倒防止措置を実施したので、集合管の支持強化、配管の伸縮性確保を行わなかった。
ニ 自動的にガスの供給を停止できるように感震自動ガス遮断装置を設置した。
ホ 配管の継手部として、ねじ込み継手を使用した。
⑴イ、ハ ⑵イ、ニ ⑶ロ、ニ ⑷ロ、ホ ⑸ハ、ホ
答え5
ハ ×
50kg容器方式は、容器転倒防止措置、集合管の支持強化、配管の伸縮性確保、ボンベハウス床面は平滑にすること。
ホ ×
配管の継手部は、溶接接合又はフランジ接合にすること。
問7 特定ガス工作物の操作、運転管理に関する次の記述のうち、誤っているものの組合せほどれか。
イ 自然気化方式の容器交換時には、容器を交換する前に自動切替調整装置のレバー又はねじ等を操作して、使用側と予備側の機能を交換する。
ロ 自然気化方式の容器交換後には、転倒防止のための鉄枠又は鎖掛けを行い、容器を固定させる。
ハ タンクローリー(バルクローリーを除く)からの受入作業時、受入コンプレッサーに防爆性能を有するものを使用しているため、アースの接続をしなかった。
二 バルク貯槽へのLPガス充てん中は、常時バルク貯槽の液面計により液面を監視し、貯蔵能力2,000リットル以上の地下設置式バルク貯槽では内容積の95%まで充てんした。
ホ 地上設置式バルク貯槽に、LPガスを内容積の85%まで充てんした。
⑴イ、ハ ⑵イ、ニ ⑶ロ、ニ ⑷ロ、ホ ⑸ハ、ニ
答え5
ハ ×
アースを接続すること。
二 ×
バルク貯槽へのLPガス充てん中は、常時バルク貯槽の液面計により液面を監視し、貯蔵能力2,000リットル以上の地下設置式バルク貯槽では内容積の90%を超えないように充てんすること。
問8 特定ガス工作物等の維持管理に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
⑴ 気化装置の検査は、1年に1回以上行う。
⑵ 集合装置の検査は、1年に1回以上行う。
⑶ ボンベハウスの検査は、1年に1回以上行う。
⑷ 気密試験の記録は、5年間保存する。
⑸ 巡視、点検及び検査の主要な記録は、1年間保存する。ただし、異常箇所の記録等重要な記録及び検査の記録は、3年間保存する。
答え3
ボンベハウスの検査は、6ヶ月に1回以上行う。
問9 調整装置に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
⑴ 調整装置は、出口圧力を常に一定範囲に保持し、ガスの流出が停止した場合には、閉止弁として働く機能を有する。
⑵ 自動切替式調整器は、使用側容器内の圧力が低下して所要のガス消費量をまかないきれなくなった場合、自動的に予備側容器群からガスの補給を行う。
⑶ 調整器には、最高ピーク時ガス需要量の1.3倍以上の容量のものを選定する。
⑷ 2個の二段減圧式一次用調整器の出口側を共通になるように接続した自動切替式調整器では、調整器の設定圧力を高く設定したものが使用側となる。
⑸ 二段減圧式二次用調整は、単段式低圧調整器の代わりに使用することもできる。
答え5
二段減圧式二次用調整は、単段式低圧調整器の代わりに使用することはできない。