ガス主任技術者試験甲種の消費機器科目で過去に出題された問題の中から9問抜粋し、Web上で解答できる無料クイズサイトを作成しました。
最後の「復習(理解力テスト)」では、1~9問と同じ内容の問題を掲載しております。解答後に正答率が表示されますので、復習に活用してください。
問1 ガスの性質と燃焼に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。
イ ガスの比重は、同容積の空気との質量の比で表わされる。
ロ ガス1m^3を完全燃焼させるために理論上必要な酸素量のことを酸素当量といい、メタンでは2.0m^3/m^3である。
ハ 実際の燃焼では、理論空気量より多くの空気量が必要なため、燃焼排ガス中には燃焼に使われなかった酸素が含まれている。
ニ ウォッべ指数が一定でガスの圧力が変化した場合、ガス機器に与えられるインプットは、ガスの圧力に比例して変化する。
ホ 2種以上の可燃性ガスからなる混合ガスの燃焼限界は、各成分ガスの燃焼限界と容積%を用いて算出できる。
答え4
ニ ×
ウォッべ指数が一定でガスの圧力が変化した場合、ガス機器に与えられるインプットは、ガスの圧力の平方根に比例して変化する。
インプットQ=0.11•D^2•K•√(P/d)
Q:ガス流量、D:ノズル口径、P:ガス圧力、d:ガス比重
問2 燃焼方式に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。
イ NOx低減を目的とした濃淡燃焼バーナーでは、濃バーナー用混合気の空気比は1.5~2.0程度である。
ロ 赤火式燃焼では、燃焼に必要な空気はすべて炎の周囲から供給される。
ハ ブンゼン式燃焼の炎は、赤火式燃焼やセミ・ブンゼン式燃焼の炎に比べ、長さは短く、温度は低い。
ニ セミ・ブンゼン式燃焼における一次空気量は、燃焼に必要な空気量の60~70%程度である。
ホ ブラスト燃焼は大容量の燃焼が容易に可能であり、業務用、工業用の機器で使用されている。
答え2
イ ×
NOx低減を目的とした濃淡燃焼バーナーでは、濃バーナー用混合気の空気比は0.5~0.7程度である。
ハ ×
ブンゼン式燃焼の炎は、赤火式燃焼やセミ・ブンゼン式燃焼の炎に比べ、長さは短く、温度は高い。
ニ ×
セミ・ブンゼン式燃焼における一次空気量は、燃焼に必要な空気量の40%程度である。
問3 温水機器に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。
イ 設置フリー形ふろ給湯器は自吸式ポンプを内蔵しているため、揚程の範囲内で設置位置を自由に選択できる。
ロ 一旦給湯を停止した後に再び出湯する際の冷水サンドイッチ現象を解消する機能として、Q機能がある。
ハ 水温5℃の場合、24号の瞬間湯沸器は40℃のお湯を最大毎分24ℓ供給することができる。
ニ 潜熱回収型給湯器の燃焼排ガスは従来の給湯器より温度が低く、相対湿度が高いため、燃焼排ガスの結露や滞留などに配慮して設置する必要がある。
ホ 大型瞬間湯沸器に用いられる多段式バーナーでは、燃焼しているバーナー本数が少ないときに熱効率が高くなる傾向にある。
答え3
ハ ×
水温5℃の場合、24号の瞬間湯沸器は30℃のお湯を最大毎分24ℓ供給することができる。
ホ ×
大型瞬間湯沸器に用いられる多段式バーナーでは、燃焼しているバーナー本数が少ないときに熱効率が低くなる傾向にある。
問4 家庭用ガス機器に関する次の記述のうち、誤っているものはいくつあるか。
イ 衣類乾燥機では、衣類に付着した油分が乾燥による熱で酸化し発熱することにより自然発火するおそれがあるため、油分の付着した衣類の乾燥を禁止している。
ロ FF式暖房機は燃焼に必要な空気を室内から取り入れ、燃焼排ガスを屋外に排出する半密閉式の暖房機である。
ハ ファンヒーターは開放式の暖房機であるが、不完全燃焼防止装置が搭載されているので、使用に際して換気をする必要はない。
ニ ガスこんろの熱効率を向上させるためには、炎の広がりを抑えたり、炎と鍋底との距離を離したりする方法がある。
ホ ガスこんろはガス事業法で定めるガス用品の規制対象とはなっていないが、天ぷら油火災が多いことから調理油過熱防止装置を標準で搭載している。
答え4
ロ ×
FF式暖房機は燃焼に必要な空気を屋外から取り入れ、燃焼排ガスを屋外に排出する密閉式の暖房機である。
ハ ×
ファンヒーターは開放式の暖房機であるが、不完全燃焼防止装置が搭載されているが、使用に際して換気をする必要がある。
ニ ×
ガスこんろの熱効率を向上させるためには、炎の広がりを抑えたり、炎と鍋底との距離を近づける方法がある。
ホ ×
ガスこんろはガス事業法で定めるガス用品の規制対象であり、天ぷら油火災が多いことから調理油過熱防止装置を標準で搭載している。
問5 家庭用コージェネレーションシステム(CGS)に関する次の記述のうち、誤っているものはいくつあるか。
イ 燃料電池本体(セルスタック)で発生する電力は直流のため、この電力を交流に変換するコンバーターが必要である。
ロ ガスエンジンを用いたCGSは、エンジンの回転で発電機を動かし交流電力を発生するため、コンバーターは必要ない。
ハ 燃料電池CGSはガスエンジンCGSより熱回収効率が高く、ガスエンジンCGSは燃料電池CGSより発電効率が高い。
ニ 燃料電池CGSでは、付臭剤中の硫黄分を除去する装置を改質器と燃料電池本体(セルスタック)との間に搭載している。
ホ 現在最も普及している固体酸化物形燃料電池CGSは、作動温度が100°C以下であり、比較的起動停止が容易なシステムである。
答え5
イ ×
燃料電池本体(セルスタック)で発生する電力は直流のため、この電力を交流に変換するインバーターが必要である。
ロ ×
ガスエンジンを用いたCGSは、エンジンの回転で発電機を動かし交流電力を発生するため、インバーターとコンバーターが必要。
ハ ×
燃料電池CGSはガスエンジンCCSより熱回収効率が低く、ガスエンジンCGSは燃料電池CGSより発電効率が低い。
ニ ×
燃料電池CGSでは、付臭剤中の硫黄分を除去する装置を改質器の前に搭載している。
ホ ×
現在最も普及している固体高分子形燃料電池CGSは、作動温度が100°C以下であり、比較的起動停止が容易なシステムである。
問6 ガス冷暖房に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。
イ 冷凍機の運転性能を表すには成績係数(COP)が用いられ、次の式で求められる。
COP = 冷凍能力(kW) / ガス加熱量(kW)
ロ 吸収冷温水機には、ガスエンジン等の排熱を熱源として活用できるものがあり、コージェネレーションシステムと一体化した商品が開発されている。
ハ 吸収冷凍サイクルは、蒸発、吸収、再生、凝縮の各行程からなり、蒸発行程の加熱用に都市ガスが用いられる。
二 ガスエンジンヒートポンプ(GHP)では、冷媒の圧縮行程にガスエンジンの動力が用いられている。
ホ GHPに用いられる4サイクルエンジンの爆発行程では、ピストンが上死点に近づいたときに点火プラグで火花を飛ばす。
答え4
ハ ×
吸収冷凍サイクルは、蒸発、吸収、再生、凝縮の各行程からなり、再生行程の加熱用に都市ガスが用いられる。
問7 換気及び一酸化炭素(CO)中毒に関する次の記述のうち、誤っているものはいくつあるか。
イ 調理室の必要換気量は次の式で求められ、排気フードを使用しない場合の定数は40である。
必要換気量V(m^3/h)=定数×理論排ガス量K(m^3/MJ)×燃料消費量Q(MJ/h)
ロ 調理室の換気に排気フードI型を使用すると、排気フードを使用しない場合と比べて、必要換気量を75%に減らすことができる。
ハ COは無色無臭の気体であり、空気中に拡散した場合は気づきにくい。
二 血液中のヘモグロビンは酸素よりもCOと結合しやすく、その結合力は酸素の200~300倍もあり、少量のCOを吸引するだけで酸素欠乏症状を呈することになる。
ホ 室内の空気が2時間に1回入れ替われば、自然換気回数は2回である。
答え1
ホ ×
室内の空気が2時間に1回入れ替われば、自然換気回数は0.5回である。
問8 家庭用温水機器の給排気方式に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。
イ FF式ふろがまはファンを利用して強制的に給排気を行うため、給排気筒を延長でき、BF式ふろがまに比べ設置上の制約が少ない。
ロ FE式湯沸器の排気筒は横引きを延長できるが、排気筒トップは風圧帯に設置してはならない。
ハ CF式湯沸器の排気筒トップに用いられる材料は、難燃性、耐熱性、耐食性を有するものでなければならない。
ニ CF式ふろがまの逆風止めは、一次排気筒の上部に設置するが、機器と同一室内に設置する必要はない。
ホ BF式ふろがまの給排気筒トップは、確実に屋外に出ていなければならない。
答え2
ロ ×
FE式湯沸器の排気筒は横引きを延長でき、排気筒トップは風圧帯に設置可能。
ハ ×
CF式湯沸器の排気筒トップに用いられる材料は、不燃性、耐熱性、耐食性を有するものでなければならない。
ニ ×
CF式ふろがまの逆風止めは、一次排気筒の上部に設置し、機器と同一室内に設置する必要がある。
問9 ガス栓及び接続具に関する次の記のうち、正しいものはいくつあるか。
イ ガスヒューズの作動流量には複数の種類があり、その値はガス栓本体に表示されている。
ロ ガス接続口がスリムプラグ(迅速継手)であるガス機器は、ガスコンセントとの接続にガスコードを用いる。
ハ ガスコンセントに過大流量のガスが流れた場合、バネ式のヒューズ弁が作動しガスを遮断する。
ニ 強化ガスホースは可とう性を有するとともに、切断しにくく耐候性に優れた接続具で、エコウィルの発電ユニット等を接続する場合に用いられる。
ホ ガス栓のON-OFF機構は、つまみ開度が小さくガス流量が少ない場合にヒューズが作動しなくなることを補完するものである。
答え5