平衡定数
1.
混合気体(CO:1.0mol,H20:1.0mol)を用いて、以下のCOシフト反応を進行させた。
CO(g)+H2O(g)→CO2(g)+H2(g)
平衡状態におけるCOが0.20mlである場合、平衡定数(圧平衡定数)として最も近い値はどれか。
- ⑴4
- ⑵8
- ⑶16
- ⑷32
- ⑸64
正解!
不正解!
⑶16
COが0.20mlである場合
CO(g)+H2O(g)→CO2(g)+H2(g)
1-x 1-x x x
0.2mol 0.2mol 0.8mol 0.8mol
となる
pCO=0.2/2
pCO=0.1
pH2O=0.2/2
pH2O=0.1
pCO2=0.8/2
pCO2=0.4
pH2=0.8/2
pH2=0.4
平衡定数Kp
Kp=pCO2×pH2 / pCO×pH2O
Kp=(0.4×0.4) / (0.1×0.1)
Kp=16
反応次数
2.
一次反応において、反応物質の75%の量が反応するのに要する時間は、50%の量が反応するのに要する時間の何倍か。最も近い値はどれか。
- ⑴1.0
- ⑵1.5
- ⑶2.0
- ⑷3.0
- ⑸4.0
正解!
不正解!
⑶2.0
一次反応:k=1/t・ln(a/a-x)
反応物質の75%の場合
ln(1/1-0.75)
=ln4…①
反応物質の50%の場合
ln(1/1-0.5)
=ln2…②
①は②の2倍
3.
下記の一次可逆反応系において、物質Rと物質Pの合計濃度10mol/Lで一定とした場合、平衡状態に達したときの物質Pの濃度(mol/L)として最も近い値は、次の⑴~⑸のどれか。
ただし、正方向の速度定数kfの値は3.6s^-1、逆方向の速度定数kbの値は0.9s^-1とする。
kf
R⇄P
kb
- ⑴2
- ⑵4
- ⑶6
- ⑷8
- ⑸10
正解!
不正解!
⑷8
kf×R (mol/L) = kb×P (mol/L)
3.6×R=0.9×P
P:R=4:1になる
合計濃度10mol/LなのでP=8mol/Lになる
4.
1次反応において、反応物質の濃度が初期機度a0からa0/2になるまでに要した時間(半減期)は30分であった。初期濃度a0から120分後の濃度は次のどれか。
- ⑴a0/4
- ⑵a0/8
- ⑶a0/12
- ⑷a0/16
- ⑸a0/24
正解!
不正解!
⑷a0/16
n (a/0.5a)=k×30
ln 2=30k…①
ln (a/(a/x))=k×120
ln x=120k…②
①と②の式より
(Ln x)/(ln 2)=4
x=2^4
x=16
5.
1枚のセルで構成される燃料電池で、水素を燃料として電流を9.6A取り出した時に、燃料として必要な水素の流量(mol/s)として最も近い値はどれか。ただし、燃料である水素の80%が発電に利用されるものとし、ファラデー定数F=96000C/mol、水素の電荷数は2とする。
- ⑴1.2×10^-5
- ⑵6.3×10^-5
- ⑶9.6×10^-5
- ⑷1.2×10^-4
- ⑸1.6×10^-4
正解!
不正解!
⑵6.3×10^-5
ファラデーの法則より
q=zFn
q:通過電荷量(C)
z:電荷数
F:ファラデー定数
n:電気化学反応による反応量(mol)
9.6=2×96000×n
n=0.00005
水素の80%が発電に利用されるそうなので
0.00005/0.8=0.0000625
≒6.3×10^-5
6.
1枚のセルで構成される水素を燃料とした燃料電池を製作し、メタンを水蒸気改質して製造した水素すべてを燃料として発電を行い、電流を192A取り出した。メタンの流量(mol/s)として、最も近い値はどれか。ただし、投入したメタンはすべて水蒸気改質されて水素と二酸化炭素になるものとし、また、ファラデー定数は96000C/mol、水素の電荷数は1mol分子あたり2molとする。
- ⑴1.3×10^-4
- ⑵2.5×10^-4
- ⑶5.0×10^-4
- ⑷1.0×10^-3
- ⑸4.0×10^-3
正解!
不正解!
⑵2.5×10^-4
a (mol/s) = 192A ÷ (2×96000C/mol)
a = 10^-3(mol/s)
メタンを水蒸気改質は、
CH4+2H2O→4H2+CO2
水素1molを作るのに0.25molのメタンが必要。
10^-3(mol/s)×0.25
=2.5×10^-4(mol/s)