基礎理論【甲種】熱伝導、放射率、熱通過率 全6問

熱伝導

1.


熱伝導率が1W/(m・K)で厚さ200mmの耐水レンガと、熱伝導率が0.1W/(m•K)で厚さ100mmの断熱材を積層した炉壁がある。この炉壁の定常時の耐火レンガの内面温度が1000°C、断熱材の外面温度が40°Cであった場合、耐火レンガと断熱材の境界面の温度(°C)として最も近い値はどれか。ただし、耐火レンガと断熱材の接触熱抵抗は無視する。

  • ⑴200
  • ⑵360
  • ⑶680
  • ⑷840
  • ⑸920

正解!正解!

不正解!不正解!

⑷840

フーリエの法則より
λ1{(T1-T2)/L1}=λ2{(T2-T3)/L3)
与えられた条件より
1{(1000-T2)/0.2}=0.1{(T2-40)/L3}
T2=840

2.


材質の異なる二層平板からなる炉壁がある。炉壁の内側の平板の厚みは10cm、外側の平板の厚みは20cmで、熱伝導率はそれぞれ1W/(m•℃)と4W/(m•℃) である。炉壁の内面温度が1,050℃、外面温度が150℃で定常状態にあるとき、二層平板の接触面の温度(℃)として最も近い値は、次の(1)~(5)のどれか。ただし、接触熱抵抗はないものとする。

  • ⑴250
  • ⑵450
  • ⑶600
  • ⑷750
  • ⑸950

正解!正解!

不正解!不正解!

⑵450

フーリエの法則より
λ1×(T1-T2)/L1 = λ2(T2-T3)/L2
1×(1050-a)/0.1 = 4×(a-150)/0.2
a=450

放射率

3.


温度727℃の平面壁Aと放射率1.0で27℃での平面壁Bが、狭い間隔で平行に設置され、それぞれ一定温度に保たれている。平面壁間の放射による熱流束が28.3kW/m^3のとき、平面壁Aの放射率として最も近い値はどれか。ただし、ステファン・ボルツマン定数は5.67×10^-8W/(m^2・K^4)とし、吸収率は放射率と同じとする。

  • ⑴0.1
  • ⑵0.3
  • ⑶0.5
  • ⑷0.7
  • ⑸0.9

正解!正解!

不正解!不正解!

⑶0.5

キルヒホッフの法則を用いる
28300=ε×1.0×5.67×10^-8× (273+727)^4+(273+27)^4 / (ε+1.0-ε×1.0)
ε≒0.5

熱通過率

4.


平板で隔てた燃焼ガスと水の間の伝熱において、平板の厚さと熱伝導率をそれぞれ25mm、50W/(m•℃)、ガス側と水側の熱伝達率をそれぞれ250W/(m^2•℃)、2,000W/(m^2•℃)としたとき、総括伝熱係数{W/ (m^2•℃)}として最も近い値は、次の(1)~(5)のどれか。

  • ⑴100
  • ⑵150
  • ⑶200
  • ⑷250
  • ⑸300

正解!正解!

不正解!不正解!

⑶200

1/V=1/(1/h1+L/k+1/h2)
1/V=1/(1/250+0.025/50+1/2000)
1/V=0.005
V=200

5.


厚さ50mm、熱伝導率1.2W/(m•K)のコンクリート壁に囲まれた部屋がある。この壁と室内空気との問の熱伝達率が10W/(m^2•K)、壁と外気との間の熱伝達率が25W/(m^2•K)であるとき、コンクリー卜壁の熱通過率(W/(m^2•K))として、最も近い値はどれか。

  • ⑴0.02
  • ⑵0.04
  • ⑶0.23
  • ⑷2.50
  • ⑸5.50

正解!正解!

不正解!不正解!

⑸5.50

K=1 / (1/10+0.05/1.2+1/25)
=5.50 w/m^2•K

6.


平板で隔てた燃焼ガスと水の間の伝熱において、燃焼ガス温度920°C、水温度120°C、平板の厚さ10mm、平板の熱伝導率48W/(m•K)、燃焼ガス側の熱伝達率480W/(m•K)、水側の熱伝達率4800W/(m•K)のとき、平板面積1m^3を通過する熱流束(kW/m^3)の値として最も近い値はどれか。

  • ⑴20
  • ⑵40
  • ⑶80
  • ⑷160
  • ⑸320

正解!正解!

不正解!不正解!

⑸320

熱通過率V
1/V=(1/h1+L/k+1/h2)×{1/(T1-T2)}
h:熱伝達率、k:熱伝導率
V=320