基礎理論【甲種】カルノーサイクル、反応熱、エントロピー変化 全6問

カルノーサイクル

1.


温度T1の高温熱源から熱Q1を吸収し、温度T2の低温熱源に熱Q2を放出するカルノーサイクルがある。T1=800K、T2=200Kのとき、放熱量と吸熱量の比(Q2/Q1)として最も近い値はどれか。

  • ⑴0.25
  • ⑵0.75
  • ⑶1.3
  • ⑷3.0
  • ⑸4.0

正解!正解!

不正解!不正解!

⑴0.25

200/800
=0.25

2.


温度T、の高温部で熱Q1を受け取り、温度T2の低温部で熱Q2を放出するカルノーサイクルがある。T1=1,000K、T2=400Kのとき、熱効率ηとして最も近い値は、次の⑴〜⑸のどれか。

  • ⑴0.2
  • ⑵0.4
  • ⑶0.6
  • ⑷0.8
  • ⑸1.5

正解!正解!

不正解!不正解!

⑶0.6

カルノーサイクル(熱効率η):(T1-T2)/T1より
(1000-400)/1000
=0.6

反応熱

3.


気体のメ夕ンとプロパンを体積比1:1で混合したガス1molを完全燃焼したときに発生する熱(kJ)として、最も近い値はどれか。ただし、燃焼に関わる物質の標準生成熱(kJ/mol) は以下のとおりとし、(g)は気体状態を、(L)は液体状態を示す。
CH4(g):-75 C3H8(g):-104 O2(g):0
CO2(g):-394 H2O(L):-286

  • ⑴900
  • ⑵1200
  • ⑶1600
  • ⑷2400
  • ⑸3200

正解!正解!

不正解!不正解!

⑶1600

反応熱=(生成物の生成熱の和)-(反応物の生成熱の和)なので
メタンの燃焼の化学反応式
CH4+2O2→CO2+2H2O
反応熱は、
-394+(-286)×2-(-75)+0×2
=-891
プロパンの燃焼の化学反応式
C3H8+5O2→3CO2+4H2O
-394×3+(-286)×4-(-104)-0×5
=-2222
体積比1:1で混合したガス1molなので
891×0.5+2222×0.5
=1556.5kJ
≒1600kJ

4.


メタン及び水素が完全燃焼する反応(気体状態)の標準反応熱を、それぞれ -801kJ/mol、-242kJ/molとするとき、以下に示す反応の標準反応熱(kJ/mol)として、最も近い値はどれか。ただし、(g)は気体状態を示す。
CH4(g)+2H2O(g)→CO2(g)+4H2(g)

  • ⑴559
  • ⑵-167
  • ⑶167
  • ⑷559
  • ⑸1043

正解!正解!

不正解!不正解!

⑶167

CH4+2O2=CO2+2H2Oは、標準反応熱-801kJ/mol
H2+1/2O2=H2Oは、標準反応熱-242kJ/mol
となるので、4H2+2O2=4H2Oは、-242×4=-968kJ/mol
CH4をa
O2をb
CO2をc
H2Oをd
H2をe
としてCH4+2O2=CO2+2H2Oから4H2+2O2=4H2Oを引くと
a+2b=c+2d
-(4e+2b=4d)となり
a+2d=c+4eとなる
問題文のCH4+2H2O→CO2+4H2と同じ式になるので
-801-(-968)
=167kJ/molとなる。

エントロピー変化

5.


温度27°C、圧力150kPaにおいて、100の理想気体を等温で20ℓまで可逆的に膨張させたときのエントロピー変化(J/K)として最も近い値はどれか。ただし、気体定数R=8.3J/(mo1 •K)、ln2 =0.70とする。

  • ⑴-1.0
  • ⑵1.4
  • ⑶3.5
  • ⑷7.0
  • ⑸70

正解!正解!

不正解!不正解!

⑶3.5

気体の状態方程式 PV=nRTより
n=PV/RT
n=150kPa×(20-10)ℓ / R×300
n=5/R
ΔS=n×R×ln(V2/V1)
ΔS=5/R×R×0.7
ΔS=3.5

6.


標準大気圧下で、水180gを温度100°Cで蒸発させた。このときのエントロピー変化(kJ/K)として最も近い値はどれか。ただし、水の蒸発熱は40kJ/molとする。

  • ⑴1.1
  • ⑵2.2
  • ⑶3.3
  • ⑷4.4
  • ⑸5.5

正解!正解!

不正解!不正解!

⑴1.1

H2Oは1mol=18gなので
180gは10mol
エントロピー変化:ΔS=ΔQ/T
(ΔQ=n×蒸発潜熱)
ΔS=10×40/(273+100)
=1.07 kJ/K
≒1.1 kJ/K